運動五大栄養素

運動と五大栄養素の関係

 糖質、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラルの五大栄養素(水を加えると六大栄養素)が運動には必要です。

 糖質と脂質はエネルギー源に、たんぱく質は筋肉の構成に、ビタミンとミネラルはエネルギーや体を構成するための代謝に欠かせません。そして、水は生命の維持に必須です。運動中には発汗のため体内の水分が不足するので運動の前後や最中に水分補給をすることが、熱中症などによる脱水症状の予防につながります。栄養素のどれか1つが不足しても、体の機能はうまく働きません。

特に、運動をするときは、その運動種目に応じて必要な栄養素を摂取することが大切になります。

運動の種類とバランス

有酸素運動が効果的

 ひと口に運動といっても、その種類や方法によって、効果は変わってきます。
 運動には、からだを動かすためにたくさんの酸素を必要とする有酸素運動と、それほど酸素を必要としない無酸素運動があります。走る運動を例にとると、長時間走るマラソンが有酸素運動で、瞬発力が鍵となる100m走が無酸素運動です。このうち、生活習慣病予防に効果的なのが、有酸素運動です。

 代表的な有酸素運動は、ウォーキング、水泳、ジョギング、サイクリングなどです。酸素を体内に多く取り込むことで、糖質や脂肪を燃焼させて余分な内臓脂肪を減らしたり、血液の循環がよくなり、心肺機能を高める効果が期待できます。ほとんどが強い力を必要とせず、危険が少ないため、どれも比較的安心して行える運動です。

  • ウォーキング
    日常でもっとも気軽に、そしてむりなくできる有酸素運動はウォーキングです。生活習慣病予防のためには、1日1万歩を歩くとよいといわれていますが、まずは現状より1000歩増やすことを目標に、できるだけ長い距離を歩いてみましょう。胸を張って腕を振りながら、少し息が弾むくらいの速さで、少し大またで歩くと、運動効果がアップします。
  • 水泳
    水中での運動は、膝や足腰への負担が軽くなるため、運動が苦手な人や肥満の人、関節などに不安がある人などでも、比較的安心して運動ができます。また、「温度」「水圧」「浮力」「抵抗」という水の効果によって、水の中でからだを動かすだけで、ある程度の運動効果が期待できます。
  • ジョギング
    ウォーキングでは物足りないという人は、ジョギングすることで持久力をアップできます。むりはせずに、ゆっくり自分のペースで始め、徐々に走る時間を延ばしていきましょう。走り始める前の準備運動も、忘れずにしっかり行いましよう。
  • サイクリング
    自転車を利用することで行動範囲が広がり、長時間でも楽しみながら運動できるのがサイクリングのメリットです。その日の体調に合わせて、むりのないペースで走りましょう。周囲の状況や交通マナーに十分注意することも大切です。

サプリメントは健康補助食品

 最近は、テレビコマーシャルなどでもサプリメントをよく目にします。でも、サプリメントは健康補助食品で、薬ではありません。つまり、医学的効果は保証されていないのです。国が定めた基準を満たす栄養素を含んだ栄養機能食品も、あくまでも食事でとれない、不足している栄養素を補うためのものです。サプリメントを飲んでいるからといつて、食事を適当にすますというのは、間違っています。

 スポーツ選手の間では、サプリメントはよく利用されています。体調をととのえるためのビタミン・ミネラルをはじめ、ケガの予防のためにコラーゲンをとるなど、運動種目や強化したい内容に合わせて、サプリメントを利用しています。

使う場合は専門家に相談

 スポーツ選手の場合、種目によっては必要なエネルギー量やたんぱく質が、一般の人の数倍必要なことがあります。それらを効率よく補うために、サプリメントを利用します。サプリメントを摂取しても、運動能力がアップするということはありませんが、基本となる体作りに役立つことがあります。

 よく利用されるのが、筋肉をつけるためのプロテイン(たんぱく質を主成分とするもの)です。しかし、これをとりすぎるとエネルギーが過剰となり、肥満の原因になります。サプリメントを利用する場合、可能な限り専門家に相談することをおすすめします。

運動と栄養素の関係

糖質、脂質

体を動かすためのエネルギー源です。糖質は脂質に比べ、エネルギーとして速く使われます。脂質は少ない量でも燃焼量が多く、消化・吸収に時間がかかるので、長時間の運動時に必要です。

たんぱく質

筋肉や血液を作る材料となります。筋力が必要な場合は、良質のたんぱく質を多く摂取しましょう。

ビタミン

エネルギーを使うときには、糖質や脂質と一緒にビタミンBl、B2をとる必要があります。運動によって活性酸素が発生するので、抗酸化作用のあるビタミンCやビタミンE、β-力ロテンなどを補給しましょう。

ミネラル

貧血や骨折予防として、カルシウムや鉄を摂取しましょう。

運動のためにサプリメントを摂取する場合

サプリメントは、自分の体や行うスポーツに合ったものを選ばなければ、害になることもありますので、気をつけましょう。コマーシヤルでよく効くと宣伝していたから、人に勧められて…など、気軽な気持ちでサプリメントをとるのは危険です。

スポーツに適したトレーニング内容と栄養素

そのスポーツをするにはどのようなトレーニングが必要かを認識しておきましょう。

自分の栄養摂取状態、体格、運動能力などを把握する

自分の体の状態を正確に把握した上で、目標に向けてどんな栄養素が不足しているか確認しましょう。

とりたい栄養素を効率よく摂取する方法を知る

自己判断だけでサプリメントを摂取せず、専門家に相談するなどして、自分に合ったものを摂取しましょう。

参考資料「栄養の教科書」